蕪島ウミネコ撮影記-5

2009/06/27(Sat) 15:40:16

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『蕪島ウミネコ住宅事情』

蕪島はウミネコの繁殖地なので、当然のことながら巣がたくさんあります。

その巣を間近で見られるのが蕪島の特徴なのですが、いろいろな巣があって興味深いです。


今回は、写真が多めなのでいつもより小さいサイズで貼っていきます。

(右上は、建築資材運搬中のウミネコ)



おそらく一番オーソドックスなタイプの巣。抱卵中です。ウミネコは夫婦交替で卵を暖めるようです
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ちょっと巣を離れえたところを撮影。わかりにくいかもしれませんが、卵が2個あります。
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きれいな花にかこまれた、おしゃれな巣♪
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なぜか、ベンチの上に作られた巣。
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岩の上に作られた巣
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小さな島に数万羽のウミネコがあつまるわけですから、巣を作る場所(テリトリー)の確保も大変なのだと思います。
防波堤下のこんなところにまで、巣を作っていました。IMGP9440-trm 
(↑ 釣りをしている人の足もとの手前、枯れ草が集まっている部分が巣です。一羽のヒナがいました)


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よくよく観察していると、ウミネコ同士のテリトリーをめぐる争いもときどき見られました。

他のウミネコの翼を引っぱるのも、テリトリー争い時に見られる行動だそうです。
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さらに争いがヒートアップすると、お互いのクチバシを噛んで引っ張り合います。
この2羽は、結構長い間、この状態で引っ張り合っていました。手前の一羽がレフェリーみたいですがw
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そして、しばらくウミネコたちを観察していたら、このテリトリー争いの火花がヒナの身にも容赦なく襲いかかることを知ることになりました。

観光の途中で蕪島に寄った、というくらいの人たちなら気づくことはほとんどないかと思います。しかし、よくよくヒナたちを見ていると、頭や首筋を怪我している子が少なくないことに気づかされました。
中には、ほとんど瀕死の状態で地面に倒れ込んでかすかに息をしているだけというヒナも数羽見かけました。

まだ体力のないヒナが雨や低温で命を落とすことがあるということは、行く前から調べてわかっていたので、ヒナの死骸をみることがあるかもしれないことは覚悟していました。しかし頭や首筋を怪我をしているヒナを何羽も見ることになるとは想像していなかったし、ネットで蕪島とウミネコのことを調べても見かけなかったので最初は少々驚きました。

そして、なぜ何羽ものヒナが同じような怪我をするのか・・・その現場を見つけてわかりました。

下の写真は、3羽のウミネコの成鳥を写したなんでもない写真のようですが、実は三つ巴のテリトリー争いの真っ最中です。そして、真ん中には首筋に大けがをしたヒナが地面に突っ伏して鳴いています。

(ヒナの怪我の様子が生々しいので、色調を変えソフトフィルターをかけました)


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一羽の成鳥が少しでも目をそらすと、他の成鳥が、ヒナににじり寄ろうとします。目をそらしていた成鳥がそれに気づくと相手を威嚇し、威嚇された方は半歩退く、といった具合で、それをずっと繰り返していました。

おそらく、ウミネコのヒナは、歩き回っているうちに他のウミネコのテリトリーに入ってしまったのではないかと思います。そうすると、頭を突っつかれたり、首筋を噛まれたりするようです。ヒナのうちは、まだテリトリーの概念もないのでしょうし、他の親鳥が繁殖期は神経質になっていることも理解だろうから、こういうことが起こってしまうのかな?

・・・と思っていたら、あるていど成長したヒナどうしのケンカも目撃してしまいました。

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ヒナどうしのケンカを見たのは一度だけでしたが、ウミネコの世界も非常に厳しいのだな、と思い知らされました。

おそらく過密すぎる繁殖環境でこういうことが起きるのだと思いますが、これはあくまでも自然界の調節機能なのでしょうね・・・。苦しそうなヒナはとても痛々しくてかわいそうでしたが、そう考えて自分を納得させることにしました。
仮に、産まれたすべてのヒナが順調に育ったとしたら、それはそれで他の生物や生態系に影響が出るのでしょうし・・・。


このテリトリー争いや傷ついたヒナのことを知ったあと、ふと気になるのが、ベンチや岩の上に巣を作って抱卵しているウミネコのことです。無事に卵からかえっても、ヒナが歩き出せば、地面に落ちてしまう可能性は少なくないと思います。そして落ちたところが、他のウミネコのテリトリーだったら・・・きっと攻撃されてしまうでしょうし、ヒナにとって高いところにある巣に戻ることもできないでしょう。無事に育つのは厳しいかもしれませんね。

他の巣とは物理的に離れていて、抱卵中はテリトリー争いに巻き込まれるおそれもなさそうなので、あそこに巣を作ったのは頭いいなぁ、などと最初は思っていたのですけどね。。。

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6月16日のエントリーで、

「いろいろと感動するところや自然の厳しさを思い知らされることなど、たくさん勉強にもなることもありました。」

と書いたのは、実はこのことでした。 (写真を載せるのも少々迷いましたが)


今回は日帰り旅行でしたが、いろいろと勉強になった旅となりました。
自然の厳しさも改めて目の当たりに知ることとなりましたが、蕪島とウミネコ(カモメ)が一層好きになりました。
ぜひ、また行きたいと思っています。(撮影の失敗もいろいろありましたし(笑))


■参考リンク

ウミネコ Black-taild Gull  ウミネコの生態・自然観察


■関連エントリー

ウミネコの親子に逢いに・・・青森県 蕪島へ
蕪島ウミネコ撮影記-1
蕪島ウミネコ撮影記-2
蕪島ウミネコ撮影記-3
蕪島ウミネコ撮影記-4
蕪島ウミネコ撮影記-5
蕪島ウミネコ撮影記-6

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コメント

どの種でも、生存していくことは厳しいですね。
私が追いかけているハヤブサも、他の鳥を狩って生きていますが・・・
本日、巣立ったばかりの雛が、墜落して死亡したという話を聞きました。

今回のお話も、たいへん心にしみました!
ありがとうございますm(__)m
  1. 2009/06/27(土) 22:24:46 |
  2. URL |
  3. 飛びもの屋 #D8.DJjJk
  4. [ 編集 ]
親同士のナワバリ争いは羽根ひっぱって、「入らないでよー!」って言ってるみたいで少しほほえましい気もしたのですが・・・
雛に対してもそうなんですね・・・
1羽は雛の両親なんでしょうか・・・
痛々しいけれど、それが自然なのかもしれないですね・・・
でも目前にしたら辛いですね
  1. 2009/06/27(土) 22:25:11 |
  2. URL |
  3. gavi #96F4sMf2
  4. [ 編集 ]
返信が遅くなってしまい申し訳ございません。。。
今週は徹夜仕事などもあってとても忙しく、コメントへのお返事が遅くなってしまったこと、お詫び申し上げます。

■飛びもの屋さんへ

蕪島で無事に巣立てるヒナは3割くらいという話もあるようです。記事の最後に載せた参考リンク先での解説では、やはり縄張り争いで命を落とすヒナも少なくないようです。他にもいろいろな要因があるようで、やはり自然は厳しいですね。。。
若鶏の巣立ちはいつも感動ですが、墜落して死亡することもあるのですね。初めて知りました。
ほとんどの動物は他の命を頂いていきていますものね。植物も一つの命と考えれば、例外は存在しませんし。生きていけることに感謝しなければならないと思いました。

■gaviさんへ
親同士の縄張り争いでは、怪我をするほどのものは無いように思いますが、ヒナは毛も皮膚も薄いですし体力も弱いですから致命傷になってしまうのでしょうね。
こういうリスクを冒してでも集団で営巣するのは、やはり天敵に対抗できるメリットがあるからだそうです。
ウミネコ夫婦は一生連れ添うそうですから、これで学習してもっと条件のいい場所に巣を作ろうとするかもしれませんね。
傷ついたヒナはほんとにかわいそうで痛々しかったけれど、「これが自然なんだ、人間が手を出してはいけないんだ」と自分に言い聞かせていました(>_<)
  1. 2009/07/04(土) 14:51:14 |
  2. URL |
  3. J.Seagul #CevbjWJc
  4. [ 編集 ]

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